この夏、エレーナ・アトルーリさん(現3年生、スタンフォード大学、プロダクトデザイン専攻)をインターンに迎えました。当社のインターンシップでは学生自身がテーマを決定、2ヶ月の間にリサーチやインタビューを実施し、UXを創造します。

エレーナは「LGBTQ+」に関心があり、その中でも分類が明瞭な「LGBT」に比べ該当範囲が茫漠とした「Q+(クエスチョニング、クイア)」に注目。「日本で暮らすQ+の方々の生活や人生を知り、Q+に対する彼女自身の理解、そして社内での理解を深める」ことを目的にプロジェクトに取り組みました。

フィールドワークではコミュニティスペースに赴き、インタビューでは、自身がQ+であることを発信している方々にアプローチ。「Q+」という切り口は当社としても機縁の少ないテーマでしたが、協力者の方々のプロジェクトに対する温かいご理解のおかげで多くの対話の機会を設けることができました。

ファイナルプレゼンテーションでは「デザイナーが当たり前にQ+に配慮した世界をデザインする」という彼女のビジョンを見せてくれました。今まで性的マイノリティの情報に触れることが少なかった社内でも、Q+の方々のリアルな言葉や気持ちの共有を通じて社員同士で議論が起こりました。彼女が社内に新しい視点を持ち込んでくれたのです。

コロナ禍を経て3年ぶりの実施となった今回のインターン。このような貴重な機会をいただき、エレーナの滞在に対して変わらず手厚いご支援を下さったスタンフォード日本センターの皆様にも、厚く御礼申し上げます。